2018年3月21日水曜日

読書感想 Book Report: Sapiens  

ユヴァル・ノア・ハラリの「Sapiens 」を読みました。


ハラリはイスラエル人の歴史学者で、「Sapiens」は人類の全歴史を描いた作品です。

ハラリは作中で、人類は虚構(ストーリー)を共有する動物であると捉え、人間社会の進化は虚構を拠り所にしてきたと明言します。人間の現実が虚構であるという切り口ですが、ネガティブにロジックが展開される訳ではなく、客観的・俯瞰的に人類史を次々と切っていきます。とにかく説得力や洞察力が素晴らしく、読み応えがあります。

個人的には、現代人の多くが普遍的価値として掲げる人権、人道主義、民主主義等の思想も、人類の多くが共有する虚構に過ぎず、人類の進化とともに変遷していくであろうという理論展開には、ハンマーでガツンとやられるような衝撃を受けました。

人類史に思いを馳せるロマンチックな作品で、とにかく読みやすく面白いです。投資家に求められる客観的、懐疑的なロジックを鍛えられる1冊でもあり、超おすすめです。

なお、株式投資に関しては、2018年4半期が終わろうとしていますが、今のところ、ほぼ取り引きゼロです・・。本を読んだり、銘柄を眺めたり、後、投資の勉強の一貫でFP2級を取りました(何も活動していない訳じゃないんです・・)

I have just finished reading " Sapiens" written by Yuval Noah Harari. 

Harari is an Israeli historian, and " Sapiens" describes a whole history of Sapiens, i.e., human beings. 

Harari defines Sapiens as animals that share fiction, and Sapiens has evolved  based on and along with fiction. The author unfolds his logic objectively and historically, and his logic is extremely persuasive and insightful. 

The idea that human rights, humanism, and democracy is not universal and merely the current fiction shared by Sapiens is shocking, but it is persuasive at the same time.

This is easy reading and entertaining. Moreover, you can train your logical thinking  by reading this; thinking objectively and skeptically is essential characteristic of great investor. 

Highly recommended.

2018年2月12日月曜日

マーケットの動向に対する所感について Some thoughts on the current market

ボラタリティが上がって来ましたね。とりあえず、様子見です。キャッシュポジション高めなので、適当な水準で買いたいところです。日経平均がここから2割程度下がってきたら、買いたい水準の株もボチボチ出てくるかなと思います。

とはいえ、行動量は少なければ少ない程いいです(その分質を高めます)。

株の話ではないですが、不動産投資の勉強を始めました。1~2年勉強した後に、タイミングが来れば投資を実行したいと考えています(5年以内に実行できれば、いいですね)。

The equity market has went through the turbulence last two weeks. I was just watching on the sideline. As I have been sitting on lots of cash, I would like to buy some stocks at the reasonable price. Nikkei Stock Average needs to drop by 20% from the current level, should I buy some stocks.  

I always keep in mind this 'The less I act, the better investor I become'; the quality of action matters.

By the way I have just started learning real estate investment. I need to learn for 1 year to 2 years to be able to carry out an investment. Hopefully I can make a first investment in 5 years.


2018年1月4日木曜日

一貫性は合理性とイコールではない being consistent is not equal to being rational

年初早々ですが、興味がある銘柄がすべてovervaluedな状態なので、またまた意思決定に関する話です。毎度抽象的な話で退屈かもしれませんが、しばしお付き合い下さい。

今日は、一貫性と合理性は必ずしも同一ではないという話です。

私たちは一貫性のある人を合理的な人とみなす傾向があります。しかしながら、現実社会においては、白黒はっきりとしないことが多いため、一貫性に固執することで、非合理的な選択をしてしまうことが多々あるのも事実です。例えば、株の塩漬け、破綻した結婚の継続、希望して入った会社を退社できない等もこの一貫性への固執からきていることでしょう。このような状態で、合理性を保つには、二つの相反する思考を一つの頭に収めることが必要となってきます。実際にやっていただければ、分かると思いますが、これは結構ストレスフルな作業です。

ちょっと、試しにやってみましょう
①まず自分の嫌いな主義・思想・宗教・国・歌手等、何でもいいので思い浮かべて下さい。
②次に、その想像した嫌いなものに、自分が一番好きなものを連想させることを想像してみてください。
 例:自分が一番嫌いな歌手が、自分が一番好きな歌手の親戚(or親友)
   自分が一番嫌いな歌手が、自分の母校出身だった等

どうでしょう?言いようのない不快感を感じませんでしたか?
上の連想は想像ですが、実際にこのようなことがあった場合、どんなに不愉快に感じても、その事象がポジティブなものと関係していることは事実であり、それを排除しようとすることは、事実を正確に捉えられていないということになります。

というところで、初年度のコラムの落ちとして、日英並記がしんどくなってきたので、その辺は適当にやりますが、これは一貫性はないけど、合理的な行動なんだよ。というところで終わりたいと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。